LOVERS -Girls Side-
「いつもは誕生日とかだったりしてたじゃない? こうやってプレゼントしてくれるのって。今日はまたどうして?」
「何か、嬉しいことでもあったの~?」
景子ちゃんの問いかけに乗っかり、にこにこと何かを探るように問いかけてくるひとみちゃん。
「あっ…えっとね…。それは…今度の日曜日…お父さん達の結婚記念日なの」
「へぇ~、おじさん達の結婚記念日かぁ」
「そう…。それでね…いつもケーキとか食べ物ばかりだったから…」
私が話す間にじっと見つめてくるひとみちゃんと景子ちゃんの視線に、少し緊張して指先をいじりながら続きを口にする。
「それで…今回は何か形に残るものがいいなぁ…って、そう思って…」
「たしかにケーキが先に思い浮かぶかも、私なら」
「ひとみの場合、自分がも一緒にって根端みえみえ」
景子ちゃんの一言に眉間に皺をグッと寄せて、頬を思いっきり膨らませるひとみちゃん。
その表情がとても可愛らしくて、思わず頬を緩ませてしまう。
「あっ! 今、春香笑ったっしょ」
「えっう…ううん…そんな…ことない」
「春香、この子は無視していいから。続き、話して?」
「景子…。私にやたらと冷た~い」
「ひとみ―――ちょっと、黙ってて」
「………はい」
景子ちゃんの言葉に、シュンッと肩を竦めたひとみちゃん。
本当ひとみちゃんって、景子ちゃんの言うことよく聞くんだよね。
たまに、その場しのぎで返事していることもあるけれど。
「えっと…それで…お父さん達結婚式上げてないって、話を前に聞いたことがあって…」
「えー! そうなの!?」