LOVERS -Girls Side-
「はーるか」
ポーッとひとみちゃんに見入っていたら、名前を呼ばれた方に視線を向けると、景子ちゃんがにっこりと優しく微笑んでる姿が。
「出来上がったら私も見たいな。よければだけど」
そう言いながら、首を傾げる景子ちゃんの綺麗なロングストレートの黒髪がサラリと肩から落ちた。
「ねぇ、私も! 私にもねっ」
突然、身を乗り出して私の視界に入ってきたひとみちゃん。
そんな姿に、自然と口元が緩んで―――。
「うん…もちろんっ」
っと、熱くなった頬を緩めて笑った。
「ねぇ? 春香のもあるの? 私達と同じようなの」
突然、景子ちゃんが聞いてきたので私も思い出し、何も言わず自分の席へと小走りで向かう。
ゴソゴソと鞄の中からチェック柄のポーチを取り出し、手にしたまま2人の元へと戻る。
そして、2人にポーチから取り出し差し出す。
「うわー! 春香だぁー!!」
「いつものツインテールが、春香そっくりね。ちゃんと毛先も巻いてあるし」
ポーチを見せた途端、2人の表情が華やぐ。
ひとみちゃんは、カワイイ、カワイイ―――って言葉を連呼してて。
何だかそんなに言われると…は…恥ずかしい…な…。