○○*せつな*○○




「あんた。もとの侑也に戻りなさいよ。」


「は?関係ねーだろ。花には・…」




「・…そうね。関係ないわ。」


「…だったら。」



「けどね。舞香のお母さんが侑也を待ってるの。メールが来てね。自分から遠ざけたくせに、病室のドアが開くたびに、「侑也!」って叫ぶんだって。混乱してるのよ、あの子・…」




舞香が・…俺を待ってる。




現実から逃げているのは、俺も同じだ。




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