14to14
「だーっ!!もう無理っ!!」
「うっせぇよ」
叫ぶあたしに、間髪入れずに呟く榎本。
呆れたようなこの声が、やけにムカつく。
「そりゃ叫びたくもなるよ、夏休みに学校きて補習、なんて」
確かに成績はよくないけど、そこまで馬鹿なわけじゃない。
ただ、運が悪かっただけ。
それだけで、1週間も"コイツ"と補習なんて、あたしもつくづくツイてないと思う。
目の前の男を睨みつけると、にやり、と笑ったような気がした。