オタカノっ!




「…咲樹!?!?!?」



「「「「「倉持!?!?!?!?」」」」」




「あはは、やりすぎた?」



そして、かつらを取り、さっきよりも幾分高くした声で、笑った。





「お、女に負けた」



「へへへ、勝ったー!!」



「な、なんで男装なんか」







「春輝が女に囲まれてむかついたから。

かつらはあたしいっつも持ってるよ?」




ま じ か よ





「さ、咲樹!!!」



「ん?どうした渚?」



「あたし、咲樹にほれた!!!

辻山なんかと別れて、あたしとつきあお!?!?」



「はははごめん確かに女の子は可愛いけどあたしそっちの気ない(微笑)」




「確かに、さっきの咲樹かっこよかったよねー」




女子は咲樹を熱っぽい視線で見つめた。



完璧に男子の敗北が決定した瞬間だった。





「チケットくばるぞー!!」



「…金余ってるんだったら飛行機くらい貸しきれよ(ボソッ)」



「うわああああん」




担任は泣きながらチケットを配る。



そして、俺達は飛行機に乗り込んだ。
二回席は、全部俺達のクラスで埋まってしまったので、貸切に近い状態だ。









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