オタカノっ!
そして、飛行機に乗り込んだ。
さっきと同じ席順だ。
――――――悠木Side
「ゆ、悠木…」
「?どうした涛川?」
「あの、さ…非常に頼みづらいんだけど…
手握っても、いい…」
「…え…?」
俺は驚いて涛川を見つめると、涛川は少し不安そうな顔をしてた。
「ひ、飛行機が上がるときって…苦手なの…
いつも、人の手を握ってるんだけど…
ダメ、だよね…っ
ごめん…」
涛川は、顔をそらす。少しだけ、震えてるような気がする。
「…いいよ!手握ろ!」
ぎゅっと握った手は、小さくて細かった。
涛川は、安心したように微笑んだ。
胸が高鳴った気がした。
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