オタカノっ!




「キャーキャー飛行機上がるー!わー!」



「落ち着けよ咲樹…」



「お客様、立ち上がるのはやめてください…」



「いいじゃん!お姉さん可愛いね!あたしめっちゃタイプだよ!」



「咲樹!浮気はダメ!」



「もちろん渚もタイプだよ」



「やっぱ私たち運命なのよね!」



「それは違うとおも…あ!」



ひとしきり騒いだ後、咲樹が慌てて座り込んだ。


顔が真っ赤になっている。CAの人は、安心したように戻っていった。



「…どうした?」



咲樹は、俺の耳元でささやいた。



「あゆと悠木が手握りあってる…!((ボソッ」



俺は目を見開いた。



「あゆって飛行機上がるの苦手なの…

だから悠木の握ってるみたい…」



なんだ、そうゆうことか。
って言おうとしたら、咲樹の目がキラキラ輝いていた。



「悠木、顔真っ赤だった…!!!!」



まじかよー!

と言いそうになるのをこらえ、小さく呟く俺。

二人にも青春が来たか…!?





「初々しい!
あたしたちも手握ろ!」



そして手を握り合うと、飛行機は上がりきり、飛行が始まった。











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