素直な君が好き。
近藤　愛子は、また恋を終らせた。
２５歳のフリーターの男とクラブで知り合い、そのまま気が合うから付き合ってみたもの、相手との生活の時間が合わないから別れた。
別れたことに関して何も未練はない。
なぜなら、その相手のことは特に好きでもなかったから。

「別れた、あいつと。」
「･･･えっ？また？」
「うん。もう、バイバイしたよ。」

久しぶりに学校に来た愛子から言われた話は別れ話。
私はため息を一つはいて、「またかぁ」という顔をした。

「愛子～、今度は何ヶ月？」
「う～ん･･･４ヶ月かな。私の中では長いほうよ。」
「長いほうだけど、特に好きではなかったんでしょう？」
「うん。彼と付き合っていいなって思った理由は年上で顔がカッコイイからいいかなぁって。」
「･･･でも、やっぱ合わなかった。というわけですか。」
「まぁ･･･生活が合わないのに疲れたの。」

愛子は、携帯をカチカチといじりながら話をした。
彼女の顔立ちは少し日本人離れしている。
長いまつげに大きな茶色の目。サラサラのロングヘアーに、白い肌。
こんなに可愛らしいのに、愛子の性格は非常に淡白だ。

私と愛子の出会いは大学の入学してすぐのこと。
たまたま同じ語学の授業になり、話をしたら意気投合。
それから私達は一緒に過ごすようになった。
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表紙・目次

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