もう離さない…。
*亜耶Side*
宮坂亜耶、15歳。全ての始まりはこのときだった。
毎年7月28日から30日は、いつも家に一人。
…両親の結婚記念日が29日だからである。
私は、このとき思ってた。
―夏休みは毎年両親のためにあるんだって。
「はぁ…。」
今日で何回目か分からないため息を出す。
ぶるる~ぶるんぶるん…
バイクの騒音が多数聞こえる。
下を覗くと、数人の暴走族らしき人達が群がっていた。
―ヤバイ、早く中に入らないと…。
そう思ってたのに、一人の男の人と目があってしまった。
数十秒は見つめあっていたと思う。私は、ハッと我に返り慌てて家の中に入った。
食器を洗っていてもお風呂に入っていても考えるのはさっきの彼のことばかり…。
―あぁ…どうしても頭から離れない。
―一目惚れって、こういうことなんだ。
乾かした髪を一つにまとめ、テレビのある居間に腰をおろした。
「さっきの人…カッコ良かったなぁ。」
まさか聞いてる人がいるとは、思わず小さくつぶやいた。
「そりゃ、どうも。」
振り返るとベランダにはさっきの彼がいた。
「えっ?ちょっ…なっ!なんで?」
「なんでって、そりゃ…さっき目があったとき、アンタのことが気になったから。」
「えっ?気になったって…」
「アンタのこと可愛いいなって思って目が離せなくなった…。俺のこと、どう思う?」
―待って。展開が早くて着いていけない!!
「どう思う?」
「どうって…まだお互いのこと知らないし…。」
―彼の視線が熱い。心臓がスゴイ勢いで波打っている。
「んじゃ、お互いのことをしろうぜ。君の名前は?」
「なんで私の紹介が先なの!?」
「そりゃ、俺のが君のことを良く知りたいからだ。」
―反則技だった。だって、真剣な顔でこっちを見てくるから…。
「宮坂亜耶。」
「亜耶…って呼んでも良い?」
「そんなの恥ずかしいよ。」
「俺は、松山勝巳。勝巳って呼んで。」
「そんな強引に…っ!」
宮坂亜耶、15歳。全ての始まりはこのときだった。
毎年7月28日から30日は、いつも家に一人。
…両親の結婚記念日が29日だからである。
私は、このとき思ってた。
―夏休みは毎年両親のためにあるんだって。
「はぁ…。」
今日で何回目か分からないため息を出す。
ぶるる~ぶるんぶるん…
バイクの騒音が多数聞こえる。
下を覗くと、数人の暴走族らしき人達が群がっていた。
―ヤバイ、早く中に入らないと…。
そう思ってたのに、一人の男の人と目があってしまった。
数十秒は見つめあっていたと思う。私は、ハッと我に返り慌てて家の中に入った。
食器を洗っていてもお風呂に入っていても考えるのはさっきの彼のことばかり…。
―あぁ…どうしても頭から離れない。
―一目惚れって、こういうことなんだ。
乾かした髪を一つにまとめ、テレビのある居間に腰をおろした。
「さっきの人…カッコ良かったなぁ。」
まさか聞いてる人がいるとは、思わず小さくつぶやいた。
「そりゃ、どうも。」
振り返るとベランダにはさっきの彼がいた。
「えっ?ちょっ…なっ!なんで?」
「なんでって、そりゃ…さっき目があったとき、アンタのことが気になったから。」
「えっ?気になったって…」
「アンタのこと可愛いいなって思って目が離せなくなった…。俺のこと、どう思う?」
―待って。展開が早くて着いていけない!!
「どう思う?」
「どうって…まだお互いのこと知らないし…。」
―彼の視線が熱い。心臓がスゴイ勢いで波打っている。
「んじゃ、お互いのことをしろうぜ。君の名前は?」
「なんで私の紹介が先なの!?」
「そりゃ、俺のが君のことを良く知りたいからだ。」
―反則技だった。だって、真剣な顔でこっちを見てくるから…。
「宮坂亜耶。」
「亜耶…って呼んでも良い?」
「そんなの恥ずかしいよ。」
「俺は、松山勝巳。勝巳って呼んで。」
「そんな強引に…っ!」