グレデレラ
sideメイド


まさかこんな風に撫でられるとは思ってなくてびっくりして…


シンデレラ様を見上げると
優しく微笑んでて。



絶対に
怖い顔してるかと思ってたのに。



「もう、怒ってない。

…………どうせみんな
シンデレラって名前なの忘れちゃったでしょ?
呼ばれる度に注意するのも面倒くさいからもういいよ。


その代わり、あんたらはシンデレラって呼んでよ。そしたら許してあげる。」




少し寂しそうな顔をしてシンデレラ様は言いました。



そんなシンデレラ様なんて見たことなんてなかったし

こっちまで悲しくなりそうだった。



「もちろんでございます!シンデレラ様とお呼びします!ねぇ?メイ?」



隣にいるメイに呼び掛けました。



メイもシンデレラ様の思ってもみない一面に戸惑っているよう。



メイは私の言葉に小さく頷いた。







< 60 / 88 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop