恋×愛㊤


だってそれしかなかったんだもん。



学校に着くと私は知香ちゃんと別行動をとることにした。



だって教室に入るのを体が拒んだから。



そして駆け足で向かった場所は…




「ハァハァ、ふぅ、涼しい」



屋上。




私は何かあるとすぐ高いところに上る癖があるみたい。



あれだね、何とかは高いところが好きってヤツ。




私は鞄からケータイを取り出した。



私の待ち受けは先生と知香ちゃんと私のプリクラ。



このときは知香ちゃんがいなかったらきっと出来なかったこと。




あれは去年の冬

…………

………

……


「あ、日菜!待った?」


「いえ、私も今来たところです」



「良かったぁ、ちょっと出遅れちゃってさ」



そんなことを話しながら歩くクリスマスイブの昼過ぎ。



「ん?あれは…学兄!!」
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