恋×愛㊤
「いいよ、俺が払う」
先生、そんな笑顔で話すことじゃないですよ。
「ホラ、日菜もお言葉に甘えなさい」
知香ちゃんは従兄妹だから言いとして、私はただの生徒。
「ま、俺の奢りでいいからさ」
「じゃ、日菜、フレーム選ぼう!」
そこから何分かプリクラを採った後、ラクガキコーナーへと移動。
「ラブラブスタンプだって、押せば?」
「い、いいです」
もう、私テンパリ過ぎ!!
でも、その後プリクラをケータイに送って待ち受けにすることが出来たし。
知香ちゃんには感謝しないと…ね?
…………
………
……
このとき、知香ちゃんがいなかったらきっとこんな待ち受けはなかったと思う。
私は屋上のフェンスに寄り掛かりながらケータイの待ち受けを見つめた。
ピクチャフォルダーの中にもまだあってそれも全てみた。
まだ、先生のこと好きです…でも。
親友を無くしてしまいそうで、怖くて。