ネバーランドへの片道切符
だけど、嬉しい事ばかりではない。
行為中、無意識なのか、彼が姉の名前を呼ぶのだ。
身代わりにしていいとは言ったケド。
名前を呼ぶのは反則だ。
気分は一気に下がる。
姉じゃなく私が愛されていると塗り替えていたのに、メッキを剥がされた。
でもね。名前の後に、姉の声をマネて彼の名前を愛しく呼んであげるんだ。
そしたら、あの表情が乏しい彼が、目を細めて、すごーく、嬉しそうに笑ってくれる。
――苦しい。でもこの苦しみイヤじゃないんだ。
胸がキュンとするってきっとコレのことをいうんだ。
姉に向けられいるものなのに、
また、あたしはネバーランドに逃げたんだ。
逃げることに抵抗はないよ。
彼も、今抱いている人は、マユではないと分かっているハズだ。
けど、こうして私に姉の面影を重ねている。
彼も、ネバーランドにしがみついているんだ。
それにね。まだ現実を受け入れることが出来そうにないから――
一生この関係でもいいかもしれない。私って愛人向きかも……
なーんて。
無理だよ。ごまかしているだけで、心は痛いんだ。
だけど、やっぱり彼の腕の中は好きで――
だから三カ月たった今も、予備校がない日おばさんがパートで留守にしている時間を狙って、この現実逃避関係は続いてる。
行為中、無意識なのか、彼が姉の名前を呼ぶのだ。
身代わりにしていいとは言ったケド。
名前を呼ぶのは反則だ。
気分は一気に下がる。
姉じゃなく私が愛されていると塗り替えていたのに、メッキを剥がされた。
でもね。名前の後に、姉の声をマネて彼の名前を愛しく呼んであげるんだ。
そしたら、あの表情が乏しい彼が、目を細めて、すごーく、嬉しそうに笑ってくれる。
――苦しい。でもこの苦しみイヤじゃないんだ。
胸がキュンとするってきっとコレのことをいうんだ。
姉に向けられいるものなのに、
また、あたしはネバーランドに逃げたんだ。
逃げることに抵抗はないよ。
彼も、今抱いている人は、マユではないと分かっているハズだ。
けど、こうして私に姉の面影を重ねている。
彼も、ネバーランドにしがみついているんだ。
それにね。まだ現実を受け入れることが出来そうにないから――
一生この関係でもいいかもしれない。私って愛人向きかも……
なーんて。
無理だよ。ごまかしているだけで、心は痛いんだ。
だけど、やっぱり彼の腕の中は好きで――
だから三カ月たった今も、予備校がない日おばさんがパートで留守にしている時間を狙って、この現実逃避関係は続いてる。