ネバーランドへの片道切符
「どうしたの。なんで深夜に、玄関前にいるんだ」
ぼーっとしていると、耳に馴染んだ声がする。
顔を上げると、電灯の光が助けて彼の驚いた表情が私の瞳に入った。
「おかえり。帰り待ってたの」
一度折りたたみ式の携帯を軽く開けてすぐに閉じる。
サブディスプレイが光りに現在の時刻――02:23と表示する。
もう誕生日の時間過ぎたこと全く気づかなかった。
ちょっと残念。
誕生日に渡してあげたかったな。
「なにかあった。緊急なら連絡くれれば」
顔の変化は余り見受けられない。
でも瞳は、心配している。やっぱり優しい彼。
「なにもない。緊急でもない」
「そっか……ここでどのぐらい待った?」
一瞬ホッとした表情だけど、すぐ、怒っている表情を見る。
声色が変わらないのがコワさを引きたたせる。
「15分ぐらいかな」
「嘘はいいよ」
「なんで、嘘じゃないよ」
私の言うコトをすぐに嘘と決めつける彼ではないのに……
それに、ただプレゼント渡したいだけなのに、ギスギスした空気はなに?
ぼーっとしていると、耳に馴染んだ声がする。
顔を上げると、電灯の光が助けて彼の驚いた表情が私の瞳に入った。
「おかえり。帰り待ってたの」
一度折りたたみ式の携帯を軽く開けてすぐに閉じる。
サブディスプレイが光りに現在の時刻――02:23と表示する。
もう誕生日の時間過ぎたこと全く気づかなかった。
ちょっと残念。
誕生日に渡してあげたかったな。
「なにかあった。緊急なら連絡くれれば」
顔の変化は余り見受けられない。
でも瞳は、心配している。やっぱり優しい彼。
「なにもない。緊急でもない」
「そっか……ここでどのぐらい待った?」
一瞬ホッとした表情だけど、すぐ、怒っている表情を見る。
声色が変わらないのがコワさを引きたたせる。
「15分ぐらいかな」
「嘘はいいよ」
「なんで、嘘じゃないよ」
私の言うコトをすぐに嘘と決めつける彼ではないのに……
それに、ただプレゼント渡したいだけなのに、ギスギスした空気はなに?