ネバーランドへの片道切符
そんな気分のいい私。しかも、今日は予備校も無い日だから、彼との体を重ね合わす日だ。


それなのに、『今日は大事な用事があって無理』と、
教え方が下手くそ過ぎて、英語が苦手な生徒を量産させる英語教師の授業を受けているときに、メールが届いた。


彼もいろいろ大変だと、わかっている。


寧ろ自分の時間を使っていつも私の為に勉強を見てくれる。


だけど、時計をあげた後に彼に抱かれるのを少し楽しみにしていた私は少なからず、落ち込んだ。


そんな様子を見かねてか、受験の息抜きに友達が放課後カラオケに行こうと誘って来た。


落ち込んでいた私は気を紛らわせようと、久し振りに勉強を忘れ遊ぶことにした。


カラオケに行く前に突然友達の一人がマックで食べたいと言い出すので、マックによる。


このルートを通るとなかなかカラオケにたどり着くことが出来ない。


学校であんなに話したのに、今度は店に留まりガールズトークに夢中になるんだ。


みんなが何を食べるか悩んでいる間。
既に食べたい物が決まっていた私は、友達に注文を頼み、席の確保をする。


その時、私の視野に彼に似ている横顔が視野に入った。


目の焦点を合わせれば視力がいい私。
すぐに、似ている人じゃなくて彼、本人だと分かった。


そして、一緒にいる人は――


私の姉だった。
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