ネバーランドへの片道切符
ネバーランドへの片道切符
わたしは、四つ年上の隣の幼なじみに、長女の代わりに抱かれています。


彼からわたしを誘ってきました。


最初は、何を言ってんのと、幼なじみに怒りました。


だけど、結局わたしは初めてを彼にあげることにしました。


周りの友達がどんどん、セックスを経験していたのでわたしは早く処女を無くしたかったんです。


それに彼が最近元気が無かったからかもしれません。


彼には元気になって欲しい、わたしは彼が大好きだから。


それが一番の理由でしよう。


わたしは身代わりです。
行為中はわたしの名前を呼んでくれません。


「マユ……マユ……」


彼は長女の名前をうわごとのようにいいます。


そのたび、わたしの名前を呼んで欲しいと傷つくわたしがいます。


仕方がありません。わたしは今マユなんです。


そうやって言い聞かせて、彼と同じ現実逃避をします。


「  」


新たな名前が出てきました。


わたしはマユなのに、なんで、次女の名前を出すのですか?


なぜ、涙を流して苦しそうな表情をしているんですか?


わたしには分かりません。


ただ分かることは、わたしは、わたしとして見られていないこと。


そして彼の机に置いてある、ブルガリの香水は、次女が欲しがっていたもの。


ただそれだけです。









ネバーランドへの片道切符 end
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