どこかで誰かが…
「だから君と直接話がしたくて…なのに秋山のヤツ、メルアド教えないし…未央里ちゃんに聞く訳にもいかないだろ？」

「…あは。あははは…」

「なんだよ。」

「秋山君って良い人なんだけど、ちょっと、融通の利かないトコロがあるんですよね〜。」

「悪く言わないでやってくれよ。アイツが思い出させてくれたんだから。」

「なにを？」

「やっぱり俺、君に会ってたんだよ…昔。」

「ウソだぁ。」

「学校の帰り道、君は年上の女の人と一緒だった。」

「！」

「目が合ってたはずなんだけどな…一目惚れなんて初めての経験だった。しばらく忘れられなくて…あの時、友達のことなんか気にしないでイケば良かったって、後悔ばっかしてたんだ。そん時一緒に居たのが秋山で、俺、しばらく愚痴聞かせててさぁ！」

「…ごめん…覚えてないや。」

「俺も、すっかり忘れてた。」

「…」

「もう、合コンなんか行くなよ」

「！！」

「俺と付き合ってみないか？」

「だって、」

「友達からでいーから！」

「…私…今日は、キスの理由を聞きに来たの。」

「あれは…二目惚れ？だったんだよ。前に後悔したから、それからは行動に出すように決めてんだ。」

「ふふっ。…ずっと、気になってた。…私も。」

「…ヨッシャ〜！！」

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