紅龍 ―2―
「……智さんはお前の親父さんから電話があったと言っていた。
そこでお前を力尽くでも連れて帰ると言われたそうだ。
お前の親父はさんは闇夢の総長。その事も智さんは知っていた。
それでも智さんはお前を救いに行った。
自分の命より俺は龍が心配なんだ。と言って…
それともう一つ、
8代目総長は龍だ。
そう言った。
それに誰も反対はしなかった。
智さんはお前のために―…
総長を降りた。
でも本当はまだ………『もう…いい。』
俺は仲間の声を遮った。
智さんは俺のために……俺のせいで総長を降りた。
言葉にされてやっと事実と知らされる。
智さんは何もかもを知って俺を救ってくれた……
そんな智さんから俺は何もかもを奪った?