紅龍 ―2―




「自分で自分を責めるな。言っているだろ?俺は病気だったんだ。」






智さんが俺の肩を掴む。








そのせいで智さんと向き合う形になった。







「……………病気、だっ…た?」









あっ―…。







「…そう。今はもう治った。」









智さんの瞳には、










「…………じゃあ、青虎に。」







「戻れない。」








「…―えっ?」







「青虎は龍。お前を必要としている―…。」









今にも泣きそうな俺が映っていた。









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