紅龍 ―2―
「それにしてもこうやって、皆で話すのって久しぶりだね。」
隼人から視線を放してじっと窓の外を見ていると遊の声が聞こえた。
「だって何か皆頑張ってたし。」
「…―そういえばそうだな。」
「本当だね。」
ねっ?と言った遊に龍と晃人が続いた。
まぁ、本当にそう言われればそうだ。
皆本当に頑張ってた。
「ふふっ。今日は皆でゆっくりするといいよ。」
だから今日くらい羽目を外していい。
私は龍達の方に顔を覗かせて笑った。
「そうだな―…。」
龍は小さく呟いた。
そう。皆はゆっくりしていていい。
私はあの人と話をつける。
あぁ。
何で今日と被ったんだろう。
私は小さくため息をついた。