紅龍 ―2―



「逢いたかったよ。蘭。俺は「お前誰だ?」





私の上に乗っかっている“あの御方”。




そんなあの御方に隼人以外の皆が殺気をだして睨んだ。




でもそんなんじゃあの御方は退かないよ。





「あ"ぁ?誰だってお前人の名前聞く時は自分から名乗れって習わなかったのか?」





あの御方の整い過ぎた顔が馬鹿にしたように歪む。




あの御方の要素とこの言葉使いはだいぶかけ離れていた。



しかもあの御方は長身。180はあると思う。



「………―チッ」




だから170ちょっとの龍には迫力がます。




まぁ龍でも一般的には高いほうだけど。




「…―橘、龍。」






やっぱり勝てない。





龍はボソボソと口のなかで自分の名前を呟いた。








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