紅龍 ―2―
「惇ぃーーー!!!」
「叔父さん何で俺!?」
「親父さん速っ!!!!」
「あっ、あっちゃん捕まったよ。」
「惇が鬼だ――――。」
「くそ!!智狙う――!!」
「惇さん全然追い付いてないし。」
「はははっ。」
「くそー。ならこうだ!!!」
「えっ!?」
「おい、執事さん巻き込むなよ!!」
「いいんだよ別に。じゃあ執事さん鬼ね。」
「はい。では行きます。」
「「「「おぉ。」」」」
「執事さん速い!!!!」
「てか、何で俺?」
「あははっ。龍狙われてんの!!」
「でも龍も速えぇ。」
「でもって何だよ!!!!」
敷地内に皆の声が響いた。
皆楽しそう…―って、え?
「わぁ!!執事さんに捕まった龍が蘭狙ってるよ!!」
「あいつサイテーだ!!」
少し遠くから龍がもうダッシュでこっちに向かってくる。
私を捕まえる気か―…
「へへっ。龍!!こっちだよー。」
久しぶりの鬼ごっこだし、私も楽しもう!!!
私は龍に舌を向けて、もうダッシュした。