紅龍 ―2―



「惇ぃーーー!!!」




「叔父さん何で俺!?」




「親父さん速っ!!!!」




「あっ、あっちゃん捕まったよ。」




「惇が鬼だ――――。」




「くそ!!智狙う――!!」




「惇さん全然追い付いてないし。」




「はははっ。」





「くそー。ならこうだ!!!」



「えっ!?」





「おい、執事さん巻き込むなよ!!」




「いいんだよ別に。じゃあ執事さん鬼ね。」




「はい。では行きます。」




「「「「おぉ。」」」」




「執事さん速い!!!!」




「てか、何で俺?」




「あははっ。龍狙われてんの!!」




「でも龍も速えぇ。」




「でもって何だよ!!!!」








敷地内に皆の声が響いた。



皆楽しそう…―って、え?





「わぁ!!執事さんに捕まった龍が蘭狙ってるよ!!」



「あいつサイテーだ!!」






少し遠くから龍がもうダッシュでこっちに向かってくる。





私を捕まえる気か―…





「へへっ。龍!!こっちだよー。」





久しぶりの鬼ごっこだし、私も楽しもう!!!




私は龍に舌を向けて、もうダッシュした。




< 132 / 308 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop