紅龍 ―2―



なんでそんな事言うかな。




…―あぁ。兄貴は知ってるんだ。





なんて兄貴の言葉聞いて思った。




そうだよ兄貴。




私は皆の笑顔を守る。





けど―…





けど、皆の笑顔の中に私はいなくなる。





きっと存在しない。





皆の前に私はいない。






それが私の計画。






私は別の場所に立つ。





皆の笑顔の為に。





皆の手が届かない場に立つ。 





それが何分か、何時間か―…それとも何年間なんて分かんない。








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