紅龍 ―2―
少し音を立てて開くシャッターの向こう側。
「全員―…いる?」
そこには私の仲間が―…
「勿論だ。」
皆居た。
そして皆のその目は覚悟を決めた強い目。
まさか皆来るとは思わなかった。
死ぬかもしれないのに―…。
皆は恐れなかったの?
怖くないの―…?
「蘭。これはあいつ等なりの答えだ。あいつ等はお前を信じてる。そして、守ろうとしてる。」
声がでない私に隼人が話し掛ける。
でも、隼人はじっと皆を見ていた。
じっと。
その横顔が微笑んで見えたのはきっと気のせいなんかじゃないと思う。