紅龍 ―2―
国分は意味が分からないと言う顔をした。
ふふっ。
お前の冷静さはどこにいったの?
こういう時役立つのは冷静を保つ事なのに。
それとも全て演技?
私は一度小さく笑い、銃を国分ではなく自分に向けた。
「あんたの負けだよ?」
「何言ってんだ―…。」
流石にこの私の行動は驚いたらしい国分は目を見開いていた。
「あんたの狙いは黒瀬の娘じゃないでしょ?」
「だからお前何言って―…。」
「あんたの狙いは族のトップの座。…―力でしょ。」
「…―っ。」
「それを持っている紅龍総長だった私が邪魔だった?」
国分なんて無視して1人で話す。