紅龍 ―2―
「ふっ。まぁそういう事であんたは本気で私を潰そうとした。…―でも出来なかった。むしろ私が今あんたの持ってるもの全て奪ってあげるよ。」
私はそう言って銃を天に向ける。
「私の勝ちだよ?」
―バァン―
天に銃声が響いた。
その音で皆私たちに気付く。
皆驚いていた。
でも、ただ一人だけ私を笑う人がいた。
「きっとこれからこの銃声を聞いた警察がここに来るよ。いや、もう近くに居るだろうね。本職の闇夢たちはどうなるだろうね―…?」
そいつをじっと見つめながら嫌味っぽく言った。
それが合図。
そいつが銃を構える。
―バァン―
私のではない銃声が響いた。