紅龍 ―2―
それから少しして隼人が戻ってきた。
ランはどうなった。と聞く前に隼人の顔の青さに驚く。
「隼人どうした。」
隼人の様子がおかしいことに鳩芭さんも気付いたらしく隼人に駆け寄る鳩芭さん。
鳩芭さんが隼人に触れたところで隼人が崩れ落ちた。
そしてこういった。
「蘭が―…消えた。どこにもいないんだ。呼んでも出てこない。」
隼人のものとは思えない消えそうな声で。
でも今の俺には…―ランが消えた。と言う事が嘘にしか聞こえなかった。