紅龍 ―2―
着物を見つめる。
私が着てるのは薄い紫と薄い青色が目立つ着物。
模様は何だろうこの花―…
桜みたいな薄いピンク色の花。
とにかく京花の着せてくれた着物は優しく、でもなんだか冷たさを感じさせる不思議な感じだった。
「蘭ちゃん〜…お母さんがそろそろこいって〜。」
着物に見惚れていると着替えおわった京花が私を呼んだ。
京花は黒に赤が所々あるシンプルな着物を着ていた。
いや、着物はシンプルなんだけど―…
「京花なんでそんな綺麗なの―…。」
京花自身が華やかすぎる―…。