紅龍 ―2―
恭平side



「母さん。これが私の覚悟だから。」




朝、目が覚めるとそんな蘭の声が聞こえた。




声は俺の部屋の隣からで―…確か昨日、桜さんと話した所だ。




覚悟ってなんだ?




起きたばかりで頭が回らずただ話し声に耳を立てた。



でもそれから声は聞こえず、気になって部屋からでると蘭が居た。




髪が短い、それに髪の色も違う蘭が。




あまりにも外見が変わってしまった蘭を見つめる。



すると蘭は




「どうしたの恭平。何かおかしな事でも。」




そう言った。




その言葉に蘭は存在しなかった。





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