紅龍 ―2―
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「………―んっ。」
体を起こして大きな欠伸を一つ。
脳に酸素が回り、目が覚めた。
「今―…何時―…。」
壁に掛かっている時計を見るともうすぐ夕方の四時だった。
多分、五時間は寝てる。
「……―兄貴は?」
…―周りを見ると、兄貴はどこにも居ない。
まぁ、相変わらず毛布は私の体を包んでいるのだが。
「…―兄貴どこいったんだろう。」
そう言って兄貴の姿を探していると、テーブルに置きっぱなしの兄貴のケータイが震えていたのに気付いた。