紅龍 ―2―
『ねぇ、蘭ちゃん?』
「…―はい。」
『惇どこか近くに居る?』
「いえ。」
『…―そう。なら蘭ちゃん。私を助けて。』
「…―椿夜族から?」
『そうよ。もし助けてくれたなら―…私の知っている椿夜族?の情報をあげる。必要なんでしょ?』
「ふっ…―もう一回聞く、貴方誰?」
『あぁ、そうね。』
『私は、楓よ。佐藤楓[サトウカエデ]。』
「楓って―…。」
『そう、楓。…―はぁ。もうそろそろヤバイみたい。お願い。蘭ちゃん。』
『私は今から―…紅龍の近くにある○○の倉庫に向かう。助けて。』
そこで電話は切れた。