紅龍 ―2―
*



ハァ―…ハァ…。





学校を出て何分走ったか、楓の言っていた場所に着いた。




使われてないビル。





紅龍の倉庫から直ぐの場所で私も何度か喧嘩で来た事がある。




私は呼吸を整えながら楓さんを探した。




「あっ―…蘭ちゃん!!」




するとちょうど角を曲がって直ぐ楓さんの姿が見えた。




長い茶色髪に大きな目。整った顔。




しかし…―どうやら本当に追われていたらしく、髪や服は乱れていた。





「楓さん―…大丈夫ですか?」





駆け足で楓さんのもとに行く。




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