紅龍 ―2―
「智さん………久しぶりです。」
龍も智の作り笑いに気付いたのだろう。
辛い顔をしている。
「「――――…………。」」
「…………あっ。えーとあのね?この三人には私と隼人。龍と晃人の4人を鍛えて貰うために私が呼んだんだ!!!」
まぁ、私はこんな暗い空気は嫌いなので明るく言ってみる。
しかし龍の顔は変わらない。
「そういう事だから…えーと少し龍と晃人と私たちの7人で話したいから後で龍は晃人を連れて部屋に来てくれる?」
「…………あぁ。」
龍!!目が死んでるから。
やっぱ今回はキツかったかな?
でも龍のためだ………
「――……よろしくね。」
龍には目の前にある壁を越えてもらわないと困る。
「智―…。」
龍が行ったのを確認して低い声で智を呼ぶ。
「あれが龍の足りないもんか?」
それに答えるように智も低い声を出す。
龍に足りないもの―…か。
「そうかもね。でも違うよ。智、龍とちゃんと話をして?」
智の考えも少し当たってる。
でも―…