紅龍 ―2―


「智さん………久しぶりです。」





龍も智の作り笑いに気付いたのだろう。




辛い顔をしている。




「「――――…………。」」



「…………あっ。えーとあのね?この三人には私と隼人。龍と晃人の4人を鍛えて貰うために私が呼んだんだ!!!」









まぁ、私はこんな暗い空気は嫌いなので明るく言ってみる。







しかし龍の顔は変わらない。






「そういう事だから…えーと少し龍と晃人と私たちの7人で話したいから後で龍は晃人を連れて部屋に来てくれる?」




「…………あぁ。」




龍!!目が死んでるから。





やっぱ今回はキツかったかな?




でも龍のためだ………




「――……よろしくね。」










龍には目の前にある壁を越えてもらわないと困る。






「智―…。」






龍が行ったのを確認して低い声で智を呼ぶ。






「あれが龍の足りないもんか?」




それに答えるように智も低い声を出す。



龍に足りないもの―…か。




「そうかもね。でも違うよ。智、龍とちゃんと話をして?」






智の考えも少し当たってる。




でも―…



< 40 / 308 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop