紅龍 ―2―
「兄貴―…もう休憩はいいよ。」
隼人と何か話をしていた兄貴に声を掛けた。
「もういいって―…お前なぁ…倒れるぞ?」
心配を越して呆れる兄貴。
優しい兄貴は好きだ。
でも、
「でも、このままじゃ駄目だから。私は倒れるまで兄貴に付いて行くよ。」
私は強くならないといけないんだ。
例え兄貴が何を言おうと私は―…
「兄貴―…。」
「………蘭。本当に大丈夫なんだな?なら、倒れるまでとは言わねぇがお前を強くしてやる。」
まっ兄貴は何時だって私の事を考えてくれる。
「……おい、蘭。早く始めるぞ。」
「うん。よろしく。」
私は先に行く兄貴の後を追った。