紅龍 ―2―
俺が青虎に入って家を出ていく時に親父言われた言葉―…。
『龍。14歳の誕生日にお前を迎えに行く。それまでは何も手を出さない。だから約束は守れ。
もし守れないと言うなら―…
俺は約束を守らない奴が一番嫌いだ。』
冷たい声だった。
どこに行っても逃がさないと言われているようだった。
俺はその時返事もせず家を出た。
それから親父は本当に何もしてこなかった。
でも今日、俺の14歳の誕生日に
『…―久しぶりだな龍。』
またあの人の声が俺に届く―…
俺の体は震えていた。