紅龍 ―2―
外が見慣れた光景となると直ぐに青虎の倉庫に着いた。
幹部達の開けてくれたドアから車を降りる。
やっぱり風は冷たくて私の身体を冷やす。
私が身体を震わせたのに気付いたのか、隼人が自分の着ていたコートを私に被せた。
それに「ありがとう。」と言って私たちは龍たちのいる倉庫の奥の部屋を目指した。
青虎の下っぱだろうか、外にいる奴が等が私たちを見つめる。
それは敵に見せる目じゃない。
尊敬の目だ。
全国No.1とNo.2。
その間には大分力の差がある。
今はどうかは分からないが、私と隼人の代はそれはもう。敵なしだよ。
いやー凄いよね紅龍。
他人事のように紅龍について心の中で語っていると直ぐに部屋に着いた。