紅龍 ―2―













「俺は―…青虎が、智さんが好きでした。ありがとうございました―…。」








本当はまだ口にしたくない言葉を口にする自分に腹が立つ。








「………―龍。」









だから智さん―…そんな顔しないで下さい。








俺は智さんに背を向けた。







親父と向き合う形になる。







「龍。それでいい…。」







その時、親父の声と



―バァン―










……………………――えっ?










銃声が俺の耳に響いた。






< 84 / 308 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop