紅龍 ―2―
「………―黒瀬!!きさま何をしに来たんだ!!!」
親父の肩を血が伝う。
親父の腕にはもう銃は握られておらず、その代わりに黒瀬と言われた人が2つ銃を持っていた。
「橘。お前は行き過ぎた。これ以上は俺が許さない。帰れ―…。」
男の声は親父の何倍も冷たく低い声だった。
目には何も映っていない。
「行き過ぎた?これは親子の問題だ。部外者が口を開くな。」
そう言い放つ親父の目には怯えがあった。
「部外者が口を開くなだと?今こうして部外者を巻き込んでいるのは誰だ。
親子の問題だ?息子の顔見ろや。
俺は認めねぇぞ。
それでも引かないならいいだろう。俺が相手になってやる。無理矢理でもお前を帰らせるよ。
そして二度とこいつらに手を出すな。」
「何でこんな奴らをお前みたいな奴が助ける!!!」
黒瀬と言う男はふっと笑った。
そして―…