紅龍 ―2―




その後、男が乗った車が来て智さんは病院に向かった。






智さんは車に乗るとき「ご、めん…な。」と言った。






何に対しての謝罪かなんて分からない。








訳も分からず俺の頬に涙が流れた。








雨は静かに小さく降っていた。









俺は何も思う事なく、倉庫に足を進めた。











俺は今、自分の頬に流れる涙の止め方を知らない。









だから青虎の皆に教えて欲しい。










今はとにかく皆と居たい。








独りで居たくない―…








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