月光夜




いや違う、どこか懐かしい感じがしたんだ。



‘昔話’としては感じなかった。



どっちかって言うと、身に覚えがある感じかした。



「琳架、何か考え事か?」



「えっ?」



「黙って、本を見ていたから…何かあるのか?」



「懐かしい感じがしたの」



「懐かしい?」



「うん。どうしてかは、わかんないけれど、昔話って感じがしないんだよね…」







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