月光夜




「元気なところが、あたしの長所なの!」



「まったく、ミル様とは正反対の性格じゃ」



「同じじゃ嫌よ!」



「なんでじゃ?」



「前にも言ったけれど、同じ過ちはおかしたくないの。てか、早く起きて!行きたいところが、あるんだから」



「どこに行くんじゃ?」



「来れば、分かるよ」



クリクリは、うだうだ言いながら目をこすって、起き上がり、あたしの側まで来た。



「何か嫌な予感がするのは、気のせいじゃろうか…」



「……」



あたしは、何も答えなかった。




< 152 / 233 >

この作品をシェア

pagetop