月光夜
「元気なところが、あたしの長所なの!」
「まったく、ミル様とは正反対の性格じゃ」
「同じじゃ嫌よ!」
「なんでじゃ?」
「前にも言ったけれど、同じ過ちはおかしたくないの。てか、早く起きて!行きたいところが、あるんだから」
「どこに行くんじゃ?」
「来れば、分かるよ」
クリクリは、うだうだ言いながら目をこすって、起き上がり、あたしの側まで来た。
「何か嫌な予感がするのは、気のせいじゃろうか…」
「……」
あたしは、何も答えなかった。