月光夜
あたしは、怖くて目をつむっていた。
クリクリの飛ぶスピードは思ったよりも早かった。
「琳架、目を開けろ」
「むっ、無理だよ!」
「大丈夫だ。目をつむっている方が、余計怖いぞ」
そんな事も言われても!
あたしは、若干パニックになっている。
目を開けて方が、余計怖いよ!!
「早く明けろ!じゃないと、もっとスピードを上げるぞ」
「それは、嫌だ!!」
そっちの方が、怖いと思ったあたしは思い切って目を開けた。