月光夜
目を開けた瞬間、気持ちよい風を感じた。
「あたし空飛んでる!」
「今さら何を言っておるんじゃ…。」
「だって、実感したからさ。ねっ、もっと早く飛べる?」
「そんなの、朝飯前じゃ。」
「出来るなら、もっと早く飛んでー!!」
「さっきまで、あんなに怖がっておったのに…」
「早く早くー!」
「しっかり捕まっておれよ!」
あたしは、クリクリの言われた通りにしっかり捕まった。
その途端、クリクリは羽を大きく羽ばたかせてスピードがより早くなった。