月光夜
「全員乗ったか?」
「うん、乗ったよ!」
「よし、ならしっかり掴まれ!!」
クリクリは、そう言った後大きく羽を羽ばたかせて上昇した。
後ろからそっと、アッシュの手があたしの前に回ってきた。
何でだろうと振り向いたが、言葉を発する前にアッシュが答えた。
「危ないから、何も聞かずにおとなしくしてろ。」
どうやら、あたしが言いたかったことを分かってたらしい。
あたしは、大人しく黙って前を見ていた。
黒い大きい城をじっと。
フレディ様、きっとお助けします。
必ず……。