月光夜




「レイト…。ごめんな…。」




俺は、目の前で倒れている兄だったレイトの姿を見ていた。



殺されそうになったとは言え、仮にも実の兄。



一瞬だげだが、情にながされてやられそうになかったが、俺が知っている以前の兄ではなかった。



悪に満ちている、兄だった。



レイトの魂も、琳架に浄化してもらおう…。



それが、せめてもの弟しての思い。



戦いで疲れたせいか、力が一気に抜けてその場に座り込んだ。



「体力もつか…、俺…。」



そう呟き俺は、意識をなくした…。














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