月光夜




『魂の浄化はね、とっても簡単なんだよ』



『??』



『相手の魂を安心させるの』



『どうやって?』



『抱きしめて、目を閉じて相手の闇の中にあえて入っていくの』



『何で?』



『闇の中に、本当の魂があるはずだから』



『そうなの?』



『えぇ、その本当の魂を温めて光を入れてあげて、そうすれば闇は消えて浄化されるはずよ』



『あたしに、出来るかな?』



『あなたは誰の生まれ変わり?』



『ミルの生まれ変わり!!』



『なら、出来るわよ!!私の生まれ変わりのあなたなら。』



『その言葉、信じるね!!』


ミルと会った時の、会話を思い出す。



とりあえず、フレディ様に近づかなきゃ!



あたしは、あえてフレディ様の胸に飛び込んだ。



「何を!?」



「開け!!心の闇よ!!」



抱きしめながら、そう呟いた。








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