月光夜
「でわ、本題に入ろう。お前が見た、黒い怪物はダークドールと言って、人間の血を欲しがるんだ…。まぁ、吸血鬼に近いと言ってもういいだろう。かつて、俺達の国とそいつらは、お互いに良い位に距離を置いて、仲良く暮らしていたんだ。けれど、あいつらは本来の姿、つまり、人間の血を吸ったり、人間を襲うようになってしまったらしい」
「何で、そんな風になってしまったの??」
「それは、分からない。だが、ある言い伝えがあり[いつか、異世界の人間が来てその者が、このステッキが使えるのならば、再び平和な日々が訪れるだろう]と言われてるんだ。俺達はその異世界の者の事を、‘予言者の子’と言っている」
「それが、あたしって訳??」
「そういうことになる。事実あのステッキが使えたわけだからな」
「ステッキってあの変な光が出た、棒のこと??」
「あぁ、そうだ」