右隣りのイヤナヤツ
0――因縁
中学二年生の頃だった。
その年の担任教師は、ウンザリするほどに無味乾燥――よく言えば真面目――で、生徒の席替えを認めなかった。
つまり、最初に与えられた出席番号どおりの並びで、私達の教室は固定されたのだ。
とは言え初期の頃合いは、私も特段不満に思ったりはしなかった。
定期考査での席の移動の必要がないなどの、多少の利もあったからだ。
「あっ、俺は席替えをしない主義だから、お前らの席はそこで固定な」
と彼奴(きやつ)めが宣言しやがった時も、私は平然と話を聞いていた。
アイツは、と言えば、既に机に俯(うつぶ)せって寝ていた。
その年の担任教師は、ウンザリするほどに無味乾燥――よく言えば真面目――で、生徒の席替えを認めなかった。
つまり、最初に与えられた出席番号どおりの並びで、私達の教室は固定されたのだ。
とは言え初期の頃合いは、私も特段不満に思ったりはしなかった。
定期考査での席の移動の必要がないなどの、多少の利もあったからだ。
「あっ、俺は席替えをしない主義だから、お前らの席はそこで固定な」
と彼奴(きやつ)めが宣言しやがった時も、私は平然と話を聞いていた。
アイツは、と言えば、既に机に俯(うつぶ)せって寝ていた。