*素直になれたら*
「もう1度聞く。御前は俺のことが好きなん―――」


「違うってばっ!!」


千秋の言葉を、それ以上聞きたくなくて、千夏は初めて自分から

千秋にキスをした。


不器用な、下手くそなキス。


唇が、ゆっくりと離れる。


初めてみた、千秋の驚いた顔。


「今日だけなんだから・・・、今日だけ、千秋のこと・・・好きになる」


今日だけ・・・


明日からは、いつもの、元の私に戻る。


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