*素直になれたら*
「みっともないから、

 口拭きなさい!」


千夏はハンカチを制服のスカートのポケットから取り出し、


結城の口の周りを拭いた。


………?


なんだか、視線が痛い…?


「…俺は?」


千秋が自分の口元を指さしている。


千夏はカァッと顔を赤くした。


「自分で拭け!!バカ!」


千夏はハンカチを投げつけた。


勢いにつられて、


千秋はイスごと後ろに倒れた。



千夏は真っ赤になってリビングを出た。
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